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一円電車まつり&明延鉱山探検坑道

おなじ兵庫県内といっても自宅から車で2時間もかかる遠い遠い明延に出かけてきました。おめあての一円電車は駐車場に敷かれた100mほどの軌道を電動牽引車で引っ張り運行しています。偉いさんの挨拶では、将来の町おこしのためにも山に残された軌道を修復して500mほど運行したいそうです。

客車は当時のモノを修復したくろがね号に乗車しました。中はせまくて10人ほど乗ればお互い膝がぶつかり合うほどのスペースしかありません。この電車、運行当時は一応鉱山従業員専用としていたようですが、一般の人が乗るのも特に問題なかったようです。住人の皆さんは「どうせ街に出るなら姫路へ」ということで、鉱石を運ぶついでに連結した客車に乗って山を越えて神子畑選鉱場まで乗っていったそうです。その間トンネルをいくつも越えていくのですが、トンネルとトンネルの間から見る景色はとても美しかったそうです。

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さて、一円電車まつりのほうですが会場にはお客さんが100名ほど・・・まばらです。これはウチの自治会のお祭りのほうが人で多いぞ!と思いますが、こんな山の中の過疎地域にお客さんが来ていること自体がすごいことかも。すぐに売り切れるよ!というのでブランチのつもりでお弁当2個購入、山菜まぜご飯とこんちくしょう弁当。正直あまり期待していなかったが2つともメチャクチャ美味しかった。たぶんお米が美味しいんだと思う。

明延鉱山 1円電車

マニアじゃないので電車だけではつまらない。もう1つのイベント坑道探検ツアー1200円に乗っかりました。日本で唯一作業状態そのまま保存されている貴重な坑道(世谷通道坑)を500mほどガイドさんに案内してもらえなす。

坑道の温度は年中14℃で、時折水が滴って寒いくらいです。でも冬に来たら暖かいそうです、当たり前か・・・。なんでもスズ鉱山として有名だけど数種類の鉱物が採れたとか。でもって採掘技術的も最先端で、高熱隧道で有名な黒部川ダム建設時にも技術指導員として何名か派遣されたり、アジア鉱山開発でも活躍したそうです。ガイドさんは元鉱山に入っていた人の娘さん(だいぶ年配だけど)でちょっと鼻高々です。

明延鉱山 1円電車

現在坑道は安定した温度・湿度を活かして下の写真のように地元の酒蔵がお酒熟成のためにも利用しています。仙櫻というブランドで地元のお米と氷ノ山の名水で仕込んだ美味しい日本酒だそうで、すぐに売り切れあまり他には出回っていないようです。

明延鉱山 1円電車

ここは大寿立坑跡というでっかいエレベータ跡です。明延鉱山の2/3ほどの鉱石を地上に掘り出したようです。なかなか楽しい探検ツアーでした。江戸時代の山師さんが掘り進めたタヌキ穴も見られたし。よく鉱山の写真でみる人が持ってドドドッって穴あけているドリル、あれ格好いいなぁ!やってみたいと思ってました。あのドリルってオフセットスーパという機械らしく重量40キロもあるそうです。しかも鉱石の微粒子が肺に刺さって給料は良いが60歳まで生きられない辛い仕事だったと聞いて意気消沈・・・やりたくないです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA一円電車はホントに1円で乗れましたが距離が短すぎ、マニアは大喜びでしょうがコレだけでは・・・遠くまで来た甲斐がなさすぎ。偉いさんが云うように500mもあれば満足度高いかも?ですが、坑道探検とセットで楽しめば足を運んでよかったとおもえるイベントでした。