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小豆島 拇岳赤いクラック 5.9/A0

人生2度目のマルチピッチです。今回は兵庫労山の小豆島クライミング交流会の一環。私たちの会からは拇岳に3名1パーティ、他の人たちは吉田の岩場でフリーに挑みます。
さて、荒神社の境内に3台ほど駐車スペースがある(手前の路肩ならあと4台はOK)のでここに停めさせてもらい、登山道を取り付き点までテクテクします。アルパインクライミングはアプローチ早い者順で取り付くのでパーッと準備してスタート。
拇岳 赤いクラック

この日は先行3パーティ(ガイド1組)→我々→後続2パーティと人気ルートらしい賑わい。しかしこれが渋滞を呼びます。取り付き待ちですでに約1時間。今回はSmrさんが全ピッチトップを行ってくれます。下の写真は1P目の赤いクラックを登っているところですが、黄色いウェアの先行者がいて、その上に紫色の先々行者が見えています。
赤いクラック自体は正味 5.9 あると思います。一応ボルトもあるし、わりと簡単に登れますがカムなど使いプロテクションを取っていた方が良さそうです。最後の乗っ越しだけが、ほんの少しわるいかなぁ?という感覚。
拇岳 赤いクラック

2P目は出だし厳しい2mフェイスを突破して少し登ってから左にトラバース約15mの短めピッチ、ここは問題ないかなぁ。そして3P目、先行パーティが行き詰まり30分待ち発生。3m凹角を登るのですが、左手フェイスへ行ってしまいカブトムシみたいに動かない。Smrさんからアドバイス飛んで行くが「動けません~」といって右にも左にも、前にも後ろにも進まない。仕方ないのでSmrさんがピンのある右手フェイス(これが楽しいし簡単だった)からサクッと上がって先行パーティにお助けスリングを垂らしてあげ、なんとか突破させてあげました。
拇岳 赤いクラック

私たちの3P目登攀なります、3m凹角を登り若干ホールドに乏しい木が生えている6mほどの凹角を上がり、ケミカルボルトのあるテラスへ。ここでもピッチを切れるが、さらにそこから左にトラバースしたところが3P目の終了点。高度感バリバリでスリルあって楽しいです。ルート全体でこのピッチが一番楽しかった!そして4P目開始の大テラス5人は乗れます。ここからが大渋滞の発生で2時間30分ほど待つことになりました。Kmaちゃんなんかお昼ご飯のパン食べてウトウト昼寝~。下向いて動かなくなってるーーーと思ったら「へ~」って感じで起きてくれました。広いテラスなのでSmrさんも靴抜いで寝転んで、ここはあんたの家か!って突っ込みたくなるくつろぎかた。

でも、後続パーティがテラスに着いてイライラ光線(気持ち分ります!)を送ってきます。これだけ渋滞してしまうとピーク着くころには夕闇に包まれてかなり危険になる。確かにこの4P目最後から5P目開始あたりは 5.9 じゃないのは見ているだけでもハッキリ分ります。私はA0で抜けましたが、フリーで登ったSmrさんに聞いたら 5.10c 以上は確実にある!ということでした。

後続パーティからのプレッシャー感が半端無いなかで、ここ一番に強いKmaちゃんパワー炸裂。アブミの回収があったとはいえ先行パーティのフォローが30分近く掛かったところをものの5分ほどで登りきりました。これにはSmrさんもビックリで誉めまくり。
拇岳 赤いクラック

大テラスからの眺め!
高度感あるし、晴れて明るいしポカポカで良かった。柔らかな気候は人の気持ちまでほぐしてくれるようです。逆に曇ったり寒かったらキレまくっていること間違いないです。
拇岳 赤いクラック

トポ上の4P目
垂壁で威圧感のある岩場ですが途中までは意外とホールド・スタンスともにあって快適ですが、中間部分で右上に上がりたくなる岩の配置。しかも右手に2個ボルトがあったり迷いますが、左へトラバース気味に赤い服の人がいる小テラスを目指すのが正解。ココは私も無理っぽです。通過優先で迷わずA0しました。乗っ越しの岩がフレアしてハンドジャムもできないのでビビリますが行くしかないんのです。

下の写真では黄色いウェアの人は右手側に上がりすぎています。あそこまで上がると行き詰ってかなり辛いはず。左下のアブミのさらに左を通過する感じで行くのが正解っぽい。
拇岳 赤いクラック

小テラスでピッチを切って目の前のフェイスを登りますが、細かなスタンスしかないのでココもA0しました。先々行パーティも先行パーティもアブミでA1していましたが回収が難しそうです。
さっきの乗っ越しでパワー使い果たしたのかKmaちゃんもヘトヘトでフェイスが乗越えられません。見かねて「肩使って!」と私が足場になって1ピン目のヌンチャクランナー掴みに行ってもらいます。上からもほとんど同時にSmrさんから「肩でも頭でも踏めるもんは全部踏んで登れー!」って声(頭はふまないでね~)がかかって必死の登攀。そんなことをしている間に後続トップもA0でテラスに到着、早いね~。感心してる場合じゃなく狭いテラスでもがいてなんとか突破してもらいました、良かったーーー。
※ちなみに、必死すぎてこのテラスでの写真は撮れませんでした。

そして、最終ピッチの開始点。
左のフェイスにもピンがあって行けそうだけど、トポは見ない主義のSmrさんは迷わず右手の階段状の凹角っぽいところを登りその後のスラブをスイスイのぼっていきます。まぜかKmaちゃんが異常なテンションになって私の名前を叫びまくってなんか云ってます。良くわかんないのでとりあえず放置しておきますが、ビレイだけはちゃんとして!ロープ絡まりながらもなんか叫んでるし・・・。
拇岳 赤いクラック

いろいろありましたが、15:30拇岳ピークに到着、よかった~。
拇岳 赤いクラック

忘れっぽいので登った記憶を残しておきます。
図では6Pとしていますが実際は7Pで登りました。1~3Pは私の身の丈にあったルートでした。実際に 5.9 だと思います。4~5Pがフリーで行くなら 5.10d 前後あると思います。最終Pは 5.6 とかそんな感じの快適スラブ。

使用ギア:50mダブル・長ヌン10本・ヌンチャク6本・スリング2本
もっていったけど使わなかったギア:キャメC4 0.3~1 を4本(効くかどうかは別にして私がトップなら使っていると思う。Smrさん使ってくれなかった)、あと小さめのナッツがあれば4~5P目の小テラスでキメられれば有効かも。
最後はオートビレッジ吉田でキムチ鍋パーティ!兵庫労山が3団体と大阪から1団体こられておりクライマーで賑わっていました。
赤いクラック