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吉野川水系本沢川・黒倉又谷

五色湯跡をこえて現れる橋のたもとから入渓。
いきなりゴルジュ帯がお出迎えとなり、ココをどう処理するかでグレード変わってくる印象。スルーすれば1級+で突破すれば2級+はあると思います。遡行距離と泳ぎと登攀のバランスが良くとても手ごたえのある沢登を短めのアプローチで堪能できるいい沢でした。たぶん比良・奥ノ深谷をもう少し楽しく、長く、ちょっとだけ難しくした感じだと思います。なにより陽が差し込んで明るいのが良い感じ。今回はYYTさん・HRDさんと3人で遡行してきました。

ゴルジュ入口は明るく大きな釜を泳いでナメ滝に取り付きます。岩質がとてつもなく滑りやすくしかも水流で磨かれているため気合入れて行きましょう!。3m斜爆をステミングでもなんでもして乗り越えます。続く斜爆はなんとなくあるホールド・スタンスを拾って登りあがりますが8m斜爆は難しい。ココを直登は不可能と判断して滝身から少しずれるものの左クラックを使って滝の上に登ります。ジャミング効かせてカム突っ込んで支点を3つほどとりました。ツルッツルなんで登りあがったときに思わず達成感!でガッツポーズしてるのが下の写真。
黒倉又谷
つづく深い釜を持つ3m滝は「ボルト打って人口登攀でもしないとちょっと無理でしょう!」なのでこいつは高巻きます。そしてすぐに沢筋に戻り小滝をサクサク登って楽しみます。

ちょっといくと13m斜爆(下の写真)が現れますがこいつは好きなところを歩いて通過できます。シャワーしたいなら下の写真の様に滝身をそのまま突っ込んでも大丈夫だし、横っちょをサクッと通貨もできたりもします、もちろん私のパーティは当然の様に滝身を登っていきますけど。そしてこの滝が続く美しい60mナメの入り口となっています。
黒倉又谷
黒倉又谷

ちょっと水滴ついちゃいましたが、これが名物の60mナメ。めっちゃ!綺麗です、でも滑りやすい。前鬼川の川幅いっぱいのナメも明るくて綺麗だけど、ココのナメは所々に水草や藻があって日本庭園のような風情があり、甲乙つけがたいです。全員で来てよかった---!ともう有頂天になりウットリするほどです。
黒倉又谷

そしてナメの中ほどに10m釜を持つ小滝がお出迎え。小さな滝がこんな大きな釜を持つのは珍しい。そして、じゃ泳いできまーす!とバシャバシャ~、小滝のくせにホールド無い?マジで?小滝のくせに生意気だ---!と探っているとかなり奥に手がありました。こいつさえつかめればもう解決で簡単に登れます。ここでYYTさん大苦戦で5回くらい滑り落ちてました。
黒倉又谷

黒倉又谷・深い釜3mの動画

写真撮り忘れちゃいましたが、入口ゴルジュ帯以外にもう一つの核心がありました。
それが「4段の滝」、5m→2条4m→6m→2段6m と素晴らしい光景があります(写真無しです残念!)。5m→2条4mはサクッと簡単でお好きなように処理できます。6m滝は見た瞬間に「これは無理ですよねYYTさん?」いつもとりあえず下まで言って様子みようという人が「・・・絶対無理やねー、巻こうか~」とあっさり高巻くことに。ここの高巻きは右岸の踏み後を行くのが正解。チャレンジャーYYTさんは左岸から行ってましたが結構苦労してました。そして最後の2段6mは威圧感はあるものの「行けそう!」と支点取れそうにないこともあってフリーで挑戦、最後の乗越がとっても悪く緊張しましたがなんとか乗越してクリア。後続のために肩絡みロープでビレイしました。

4段の滝をこえて最後のほうは倒木が掛かる6m滝シャワーくらいがお楽しみで、あとはせいぜい3m小滝程度。
黒倉又谷

黒倉又谷

30~40分ほど進んで廃屋(植林小屋跡)に出会い遡行終了です。対岸にピンクテープがあり、割合踏まれた杣道をたどって下山。ここは迷いやすいため、地形図以外にもルート設定(GPXダウンロード)済のガーミンGPSがあれば良いかとおもいます。道を間違うともう一度黒倉又谷に下ってしまったり、隣の白倉又谷へいくと危険なので注意して下山します。約90分ほどで本沢川本流に出会いました。
黒倉又谷
kurokuramata